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ボロン・ボ・ローン|ライブハウス経営者の日記

こんにちは、未来のライブハウス経営者、ボロンボローンです。 愛知で絶賛活動中!愛知から世界へ羽ばたくバンドマンを応援すると共に、自らもバンドマンとして活動中!

九州の旅の話 後編

こんにちは。カリです。

すっかり暑くなってきました。

海に行きたい。 

 

 

 九州の旅の話 前編では宮崎のことを書きました。今回は、熊本に行った話を書いていきます。

 

熊本の友人

 僕は熊本に住む友人の家に泊まらせてもらうことにしました。毎年と言って良いほどお邪魔しています。いつもお世話になります。

 友人は市内に一人暮らしをしています。市内と言っても、最寄り駅まで徒歩30分はかかるし、バスもそんなに出ていない。なので宮崎(そして岐阜)同様、車での移動が主です。

 駅まで迎えに来てもらって、ぐるっと市内をドライブします。地震の影響で道路が液状化したり、マンホールのところがボコッと出てしまったり、道がガタガタになってしまったそうですが、今はだいぶ整備はされていました。それでもまだ、ところどころで通行止めや工事中の箇所を目にします。また、屋根が剥がれブルーシートで補強している家や、壁が崩れ落ちている家、全壊している家もあり、あぁここで地震があったんだなぁと、当たり前だけど実感します。

 

 友人は震災当時も家に一人でいて、縦とか横とかわからないぐらい、とにかくグワングワンと揺れたそうです。パニックで何をしていいかわからず、ぼーっとしているとサイレンが聞こえてきたそうです。津波の警報です。それでも動き出せずにいると、上の階に住んでいた方が「大丈夫ですか」とノックをしてくれて、急いで車に乗って海とは反対側に走ります。しかし、みんなパニック状態で、大渋滞。全く進みません。そのうち反対車線にも車が流れ(津波が来ると思っているので、海の方に向かって走る車は一台もありませんので)、全車線で一斉に海から遠ざかるために走ったそうです。結果的に津波は来ませんでしたが(本当に良かった)、いざ津波の警報がなったら、冷静な判断が自分にできるか疑問です。

 1日目の地震後、少し落ち着いて家に帰った友人は念のため、水を大量に買っておいたそうです。その日のうちに、友人や知人から心配のメールや連絡が入って、ありがたかったと(しかし地震直後は電波が混線していて、繋がらなかったそう)。安心したのもつかの間、2日目に再び地震が起きます。部屋を片付けた直後の地震。恐怖と混乱です。その日から避難所での生活になったそうです。

 避難所(学校)での生活も、もちろん大変だったそうです。初日に配られた食料(夕食分)は大人一人当たり食パン4分の1。食パン4分の1!?おそらく初日ということもあり、食料の備蓄があるわけでもなく、今後の見通しもないため、少しずつだったんでしょうが、友人は驚いてました。その後、物資が送られてくるわけですが、避難所はたくさんあるし、交通手段も限られて、思うように行き渡るのが難しかったみたいです。

 また、水道が止められ、トイレなど衛生面での問題があったり(ノロウイルスが蔓延したところもありました)、お風呂に入れないという問題があったり、共同生活のストレスや、余震の恐怖もあったそうです。お風呂はスーパー銭湯などが開放されたそうですが、待ち時間が3時間とか。毎日入るのは諦めないといけません。コンビニや、ガソリンスタンドも渋滞と、買い占めで、大変なことになっていたそう。備えておくことってやっぱり大事ですね。

 それ以外にも、震災に乗じた火事場泥棒や性犯罪もあるそうでした。噂だけかと思っていましたが、実際に窃盗で捕まった人がニュースになっていたし(他県から来るのだから、なお腹立たしい!)、女性は一人で特に夜は出歩かないように注意喚起されていたそうです。

 

 友人は2週間ほど避難所で過ごしたそうですが、そこでのストレスもあるけど、一人になる方が怖い、とも話していました。余震もそうですが、また起きるんじゃないかという不安がついて回るそうです。

 そうは言っても、普通の生活もしないといけません(むしろ仕事をしている方が考えずに済むとも)。徐々にいつもの日常に戻っていってはいるようでした。何より無事でよかった。

 

市街地

 友人は仕事があったので、市街地をぶらっと一人で歩きました。ちょうど僕が行った1週間くらい前からデパートなど営業が再開されて、街は人で賑わっていました。観光に来る人も徐々に増えていたと思います。街のところどころには、「がんばろう熊本」という旗や、メッセージがお店の窓ガラスなどに貼ってあります。

 

 水前寺公園に行ってみたかったので、歩いていきます。水前寺公園は緑の芝生と、綺麗な水が流れていて、池の中にはたくさんの鯉が泳いでいます。観光客は多くなく、のんびり見て回ることができました。

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  それから、またブラブラと歩いていると、夏目漱石の第3旧居に着きました。夏目漱石は熊本にいる間(4年3ヶ月)、6回も転居したそうですが、そのうちの3番目の家です。観光地として知られる夏目漱石内坪井旧居は5番目に移り住んだ家ですが、震災の影響で休館になっていました。他の旧居も今は無かったり、入れなかったりで、第3旧居だけ特別に開放していました。

 たまたま見つけれてラッキーと思いながら入ってみると、誰もいない。中狭い。天井の低さとか、畳や柱の黒くなった感じが、時代を感じさせます。恐る恐る「お邪魔します」と靴を脱いで上がると、中から年配のおじさんが。どうやらこの建物の管理をしている方のようで、僕一人しかいなかったということもあり、いろいろとお話を聞かせていただきました。

 恥ずかしながら、僕は夏目漱石の作品は「こころ」「坊ちゃん」「草枕」くらいしか読んだことがありません。しかし、この第3旧居は「草枕」の取材旅行時に漱石が住んでいたそうで、「あ、知ってる」と思うところもあって、知ったかぶりをしながら「ほうほう」と話を聞いていました(笑)。

 それから隣の敷地には「ジェーンズ邸」がありました。しかし今はありません。2度目の大きな地震で全壊してしまいました。ブルーシートで覆ってありましたが、無残にもペチャンコになっていました。管理の人が「夜の地震で、人が誰もいなくて良かった」と。

 「ジェーンズ邸」は熊本の最初の西洋建築物で、県指定の重要文化財でもあったそうです。すでに建て直す方向で決まったそうですが、予算の関係や、復興に向けて優先すべき別のこともあるだろうから、まだいつになるかわからないとのことでした。

 

 夏目漱石の旧居を後にして、またブラブラ歩きます。熊本城まで行こうかなと、適当に歩いていると、すごい遠回りをしてしまい1時間半くらい歩いてました。

 熊本城はまだ震災の影響で立ち入りが禁止されています。しかし周囲を歩いて、熊本城を見上げている人も結構いました。僕も周囲をぐるっと回ってみましたが、石垣の所が大きく崩れていたり、熊本城の下にある建物が壊れていたり、そこでも地震の凄まじさを目にしました。

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 熊本市内も大きな被害がありましたが、やっぱり一番ひどかったのは益城町でしょう。車で通りかかると、全壊の家や、崩れかけた家がいたるところにあります。まだ避難所生活を続けている人も大勢います。少しずつ仮設住居ができているみたいですが、まだ時間はかかりそうでした。

 

 

三角西港とかき氷と駅中の焼きカレー

 友人とドライブがてら、天草方面に行きました。三角西港を通りかかり、少し車を止めます。三角西港にも古い西洋建築が建っていて、長い石積埠頭と水路は昨年世界文化遺産に登録されたそうです。そこから見える、島や、天草へ渡る橋の眺めも良かったです。

 

 少し行くと、小さなかき氷屋さんがあったので休憩しようと中に入ります。中から薄めのサングラスをかけた、ジャージ姿の少し胡散臭そうなおじさんが出てきます。「ハロー」と声をかけられ、友人と戸惑いながら天草ソフトクリーム(さくら味)とかき氷を注文します。持ち帰りでお願いすると「時間があるならここで食べていったら?サービスもできるし」と言われるので、それに応じると「オッケーオッケー」と。「さくら味ってさくら餅みたいなやつですか?」と聞くと「そうねー、さくら餅の葉っぱの部分もちゃんと細かく混ぜたものだよー、デリシャスねー」と。その後もルー大柴ばりの英語を織り交ぜながら、店の中の変わった置物だとか、骨董品や美術品の解説をしてくださいました。友人はずっと笑いをこらえていました。愛すべきかき氷屋さん、ありがとう。ちなみにかき氷に使っていた氷は、水も特注でゆっくり時間をかけて凍らせて作るそうで、フワフワのやつ。実はこだわったものをちゃんと提供しているのです(胡散臭いなんて思ってすみませんでした!)。ひんやりして美味しかったです。

 

 

 熊本駅でお土産を買おうと思い、駅の中にある「えきマチ1丁目」に行きます。熊本と言えば、馬刺しが有名でお土産によく買って帰るのですが、他にも辛子レンコンだとか、いきなり団子とか、ウニのとうふとか、ウニのチーズとか、美味しいものがたくさんあります。試食をたくさんしてしまいました。

 お腹が空いていたので、熊本ラーメンにしようか、海鮮丼にしようか、馬刺しにしようか迷っていると、焼きカレーの写真が目に飛び込んできました。なんかうまそう。インパクトすごい。店の名前は「Eki Dining そうせき kumamoto」。漱石さん、今回の熊本旅行ではご縁がありますね、とつぶやき入店します。

 野菜たっぷりと、熊本特産のあか牛を煮込んだカレー。その上にチーズと卵をのせて、オーブンで焼き上げたものです。チーズと卵のトロトロがカレーとよく合う。熱々でおいしかったです。

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終わりに

 友人たちが元気でよかった。九州はやっぱり良いところだ。帰りの飛行機で、ふと寂しくなります。 

 今度岐阜に来る時にお返しよう。そう思うのでした。

 

 僕のレポートでは十分伝えることができませんでしたが、まだまだ熊本は美味しいものたくさんありますよ。阿蘇山のソフトクリーム(甘くてクリーミー)、だご汁(野菜とかしいたけとか山の幸いっぱい)、熊本ラーメン(豚骨の濃厚さと、揚げニンニクやマー油のアクセント)、馬刺し(部位によって食感とか、甘みとかいろいろ。専用の甘めの醤油におろし生姜で食べると最高)、他にもいっぱい。海も山もあるので、新鮮なものも食べられます。ぜひ行ってみてください。